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作成日:2021.04.06 更新日:2021.04.06 老後の暮らし
トイレは1日数回使用する物なので、古くなったり、使い勝手が悪かったりすると非常に不便です。
便器そのものは陶器製ですので、ヒビが入らなければ何年でも使用可能ですが、内部で使われているバルブやパッキンなどは消耗品ですので、10~20年ほど経つと老朽化してきます。
また、故障や損傷がなくても、古いトイレは使い勝手が悪い場合が多いので、不便だなと感じたらトイレリフォームの検討をおすすめします。
今回はトイレリフォームの費用相場や施工時の注意点、工事期間の目安など、気になる情報をまとめました。
トイレをリフォームするにあたってまず気になるのが、施工費用ではないでしょうか。
トイレに限ったことではありませんが、リフォームの費用は施工内容によって大きく異なるので、予算はリフォームの目的に合わせて決める必要があります。
参考までに、トイレリフォームの目的別に施工費用の相場を比較してみました。
昔の便座と違って、現在の便座には脱臭や暖房、温水洗浄などさまざまな機能が搭載されています。
特に暖房機能は、家の中の急激な温度差によって血圧が大きく変動してしまうヒートショックの予防に繋がります。
実際、冷えた便座に腰を下ろしたことが原因でヒートショックが起こり、死亡した事例も報告されています。
ヒートショックが発生しやすいシニア世代になる前に、暖房温水洗浄便座を導入したほうがいいでしょう。
なお、便座だけを交換する場合、内装や便器は変えないので費用は5~8万円程度が相場です。
ただし、暖房温水洗浄便座は電気を使用しますので、トイレ内にコンセントがない場合は新設することとなります。
その場合、工事費として+2~3万円くらいの費用が必要となるでしょう。
古くなってきた普通の洋式便器を丸ごと暖房温水便座付き便器に交換する場合、便座のみ交換するケースに比べて費用は割高となります。
さらに床材をクッションフロアにしたり、壁のクロスを新調したりする内装工事を行った場合には、トータル費用は15~20万円程度が相場です。
内訳としては、便器の撤去・設置に3~4万円、クッションフロアとクロスの張替えはそれぞれ2~4万円、これに暖房温水便座付き便器の値段10~15万円がプラスされます。
ただ、床材をフローリングにした場合は+1~2万円、タイルにした場合は+3~5万円ほど高くなるので、予算を考慮しながら選びましょう。
タンクのないタンクレス便器は見た目がスッキリしていてスタイリッシュなところが魅力ですが、別途トイレ内に手洗いカウンターを設置する必要があります。
タンクレス便器と手洗いカウンターの本体費用は30~35万円程度ですが、便器の交換に手洗いカウンターの施工費が加わると、工事費用は20万円前後かかります。
便器の撤去・設置費用だけ考えていると予算を大幅にオーバーしてしまうことになりかねませんので注意が必要です。
昔ながらの和式トイレを洋式トイレに変更する場合、単純に便器だけ交換すればいいという訳ではありません。
たとえば和式トイレにありがちな段差が設けられている場合はそれを撤去しなければいけませんし、和式トイレのほとんどには電源がありませんので、コンセントを新設しなければなりません。
そのため、段差ありの和式トイレを洋式トイレにリフォームする場合の施工費用は本体価格も込みで30~40万円程度になるでしょう。
ただ、古い和式トイレなら壁や床などの内装も一新しなければなりません。
さらにレイアウトによってはタオル掛けや照明、トイレットペーパーホルダーなども取り付けることとなりますので、予算としては40~50万円を想定しておくのが妥当です。
リフォームする物件が持ち家の場合は、自宅を担保に融資が受けられるリバースモーゲージが利用できるかもしれません。
使用用途によっては難しいかもしれませんが、リフォームの費用として使用できる金融機関もたくさんあります。
資金不足でリフォームを諦める前に、リバースモーゲージをぜひ検討してみてください。
トイレは1日に何度も利用する場所なので、居心地が悪かったり、使い勝手に難があったりすると日々ストレスが溜まってしまいます。
末永く快適に使えるよう、トイレのリフォームは計画的に行うことが大切です。
具体的にどんな点に注意すればよいのか、トイレリフォームのポイントを4つまとめました。
一般的なトイレの面積はおおよそ0.5坪と狭く、そこに便器を設置してしまうと空いたスペースは限られてしまいます。
特に既存のトイレより一回り大きいサイズの物を設置したり、手洗いコーナーを設けたりすると、トイレ内に圧迫感が生じてしまうおそれがあります。
場合によっては床や壁の掃除がしにくくなることも考えられますので、あれもこれもと新しい設備を導入する前に、自宅のトイレの面積を考慮したリフォーム計画を立てましょう。
トイレは水回りの中でも特に面積が狭いので、湿気や匂いがこもりやすい傾向にあります。
そのため、壁や床などの内装も一新する場合は、撥水性・耐水性に優れた壁材・床材を選ぶのが基本です。
たとえば一般的な紙系・和紙製のクロスはおしゃれですが、水に弱いのでシミができたり、清掃しにくかったりするのが難点です。
塩化ビニル系クロスや樹脂製クロスなら撥水性が高いので、日頃のお手入れも楽に行えるでしょう。
床材はクッションフロアやタイルが人気ですが、バリアフリーにするなら廊下から続きでフローリングに仕上げたほうが自然です。
暖房機能付き便座や暖房付き温水洗浄便座は電源を使用しますが、消費電力はそれぞれ異なります。
暖房便座のみなら300~500Wの電源で十分ですが、温水洗浄便座の場合、1,000~1,400W程度の電源が必要です。
既存のコンセントによっては新しい便器の機能が使えない場合もありますので、事前に自宅の電源コンセントを確認しておきましょう。
冒頭で説明したとおり、トイレの寿命はおよそ10~20年とされています。
一度リフォームしたら長年にわたって同じトイレを使い続けることとなりますので、目先のことだけでなく10年20年先を考えてリフォームする必要があります。
特にシニア世代の方は現在健康そのものでも、10~20年後には足腰が弱り、普通のトイレでは不便を感じるかもしれません。
トイレの段差をなくしてバリアフリーにする、室内に手すりをつける、ドアを引き戸にするなど、体が不自由になったときのことも考えてトイレリフォームを検討することが大切です。
トイレリフォームにかかる時間はリフォームの内容によって大きく異なります。
比較的簡単なリフォームであれば数時間で終わりますが、大がかりなリフォームになる場合は3日以上かかるケースもあります。
工事をしている間は当然自宅のトイレは使えませんので、業者に仮設トイレを用意してもらうか、自分で携帯用トイレを準備しておきましょう。
ここではトイレリフォームのパターン別に工事期間・所要時間の目安をまとめました。
洋式トイレから同じ洋式トイレの便座に取り換える場合は、2~3時間程度で済みます。
あらかじめトイレを済ませておけば、携帯トイレを準備しておかなくてもよいでしょう。
便器を丸ごと交換する場合、便座交換よりもやや手間がかかるので半日程度の時間が必要になります。
さらに壁材や床材の張替えを行う場合は丸一日かかると思っておいたほうがよいでしょう。
業者に頼めば仮設トイレを用意してくれることもありますが、対応していない場合は自分で携帯トイレを準備する必要があります。
和式から洋式へのリフォームはトイレの撤去や設置だけでなく、段差の解消や配管工事、電気工事などが必要になる場合もあります。
通常は1~2日程度ですが、トイレの状況やリフォーム内容によっては3日以上かかることもあるようです。
2~3日以上かかる工事の場合は業者が仮設トイレを用意してくれるケースがほとんどです。
現在は多機能便座やタンクレストイレなどさまざまな種類のトイレが増え、リフォームの幅も広くなりました。
ここでは実際に行われたトイレリフォーム事例を2つ紹介します。
タンク付きの一般的な洋式トイレから、キャビネット付トイレにリフォームした事例です。
キャビネットの中にタンクを隠すことで見た目がスッキリし、スタイリッシュな空間に仕上がります。
キャビネットにはタンク以外にブラシなどちょっとした物も収納できるので、 清掃用具を目に付かない所に置いておきたいという方にぴったりです。
手狭だったトイレのスペースを拡張し、車いすでもスムーズに移動できるようゆったりとしたスペースのトイレにリフォームした事例です。
車いすでも前後左右に移動できるので、繰り返し利用しても不便を感じません。
さらに同じスペースに洗い場を設け、ちょっとした水仕事や洗い物ができる多機能トイレを実現しています。
トイレは生活になくてはならない必需品ですので、リフォームを検討する際は予算だけでなく、ニーズや目的に合わせてリフォームの規模や内容を決める必要があります。
トイレの面積や将来のことも考えて決めないと、使い勝手の悪いトイレに仕上がってしまう恐れがあります。
同居されているご家族全員で話し合い、全員が納得するトイレリフォームを目指しましょう。