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終の棲家とは?子供に迷惑をかけずに人生の最後をどこで過ごすのか

作成日:2021.09.21 更新日:2021.09.21 老後の暮らし

終の棲家とは?子供に迷惑をかけずに人生の最後をどこで過ごすのかどれほど寿命が延びても、人間にはいつか必ず死がやってきます。

人生の最後を安らかに過ごすためには、周囲の環境を整えることが何より重要なのです。

では、人生の最後をどう過ごし、どこで過ごすのが望ましいのでしょうか。

今回は、そんな終の棲家について考えてみましょう。

終の棲家とは

終の棲家とは、「終の棲家(ついのすみか)」と読み、人生の最後の瞬間を迎えるまで過ごす住居のことを指します。

人間がいつか迎える最後の瞬間には、人によって「こうだったら良いな」という理想があるものです。

家族に見守られながら最期を迎えたいという人もいれば、一人でひっそりと迎えたいという人もいるでしょう。

それが自宅なのか施設なのか、はたまた全く別の場所なのか、それは人それぞれです。

しかし、どのような理想を持つにせよ、最後の時を迎えるまで、日々を暮らしていく住居の問題は必ず考えなければなりません。

今は元気だからと考えていても、何が起こるかわからないのが人生です。

自分にとって理想の最期を迎えるには、心身ともに健康なうちから自分の最後についてしっかり考え、先々のことを見越して行動しておくことが何より大切なのです。

とりわけ、終の棲家は単に理想の追求だけにはとどまらない問題をはらんでいます。

たとえば、歳を重ねれば介護が必要になるかもしれません。

家族との関係などもあって、自宅では介護生活を送れない場合は、施設に移る必要も生じてくるでしょう。

あるいは自宅を改装したり、別の場所にバリアフリーの住宅を新しく建てなければいけないケースも生じるかもしれません。

また、自分が終の棲家として選んだ場所が、残された家族にとっては不要な場所となり、負債として残って家族や子供に迷惑をかけてしまう場合もあるでしょう。

つまり、終の棲家は、自分のみならず、周囲の人間も巻き込む大きな家族の問題なのです。

こういったことを踏まえると、終の棲家を考えることは、一種の「終活」と捉えることができるのではないでしょうか。

終活で大切なのは、まず考える習慣をつけるということです。

自分がいなくなったら家族はどうなるのか、その部分をしっかり考え、そのうえで家族と話し合うことが終活の第一歩なのです。

特に住居の問題は、自分の気持ちだけでは片づけられない大きな問題です。

自分の気持ちを見つめ、家族と話し合うことが、終の棲家を考える大切なヒントになります。

平均寿命と健康寿命の関係について

終の棲家を考えるうえで、平均寿命と老後資金は切っても切り離せない関係にあります。

平均寿命と老後資金が終の棲家とどのように関わってくるのか、以下に詳しく説明します。

平均寿命は年々伸びている

近年は人生100年時代と称され、日本人の平均寿命は飛躍的に長くなっています。

厚生労働省発表の簡易生命表によれば、2020年において男性の平均寿命は81.64歳、女性の平均寿命は87.74歳です。

いずれも過去最高を更新し、100歳まで生きる人も増えています。

たとえば、65歳で定年を迎えたとしたら、残り20年前後はリタイア後の人生が残っていることになります。

ましてや100歳まで生きるとなれば、ほとんど人生の半分近くを定年後に過ごすことになるでしょう。

つまり、それだけ老後を過ごす時間が長くなり、リタイア後から最後の時までどのような場所で暮らすのかということが、後半生の豊かさにもつながってくるのです。

平均寿命と健康寿命の差が老後生活に与える影響とは

また、平均寿命が伸びているからといって、その年齢まで元気に健康で生きられるというわけではありません。

実際、2019年の統計では、日本人の平均的な健康寿命は、男性の場合で72.6歳、女性の場合で75.5歳とされています。

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義される、WHOが2000年に提唱した新しい指標です。

この健康寿命と平均寿命を比較してみると、男女とも約10歳前後の差があることがわかります。

健康寿命と平均寿命の差が開けば開くほど、家計や医療にかかる費用は増大するとされ、この差をどうすれば小さくできるかが国内外で盛んに議論されています。

こうした健康寿命と平均寿命の差は、終の棲家を考えるうえでも無関係ではありません。

体力や気力が充実していなければ、家のことを考える余裕もなくなってしまうからです。

すなわち、終の棲家を選ぶには、体力や気力が充実した年齢のうちから、しっかり準備を進めておく必要があるということです。

老後の資金問題

老後の資金問題終の棲家として自宅を改修したり、新たな住居に移り住んだりする場合、当然改修工事の費用や住居の購入費用などの資金が必要となります。

こうした資金を用意するにあたっては、まず老後の生活にどの程度の費用が発生するのか把握し、そのうえで住宅にかけられる費用がどの程度なのかを知っておかなければなりません。

住宅の改修費用にお金をかけ過ぎた結果、日常生活がままならなくなったではせっかくの終の棲家も台無しとなってしまいます。

ここでは、独身と夫婦の場合それぞれの老後資金について見ていきましょう。

独身の場合

総務省発表の2020年版「家計調査報告書(家計収支編)」によれば、高齢の単身無職世帯において月の消費支出額から社会保障費を含めた実収入を引くと、毎月約1.1万円不足することになります。

年間では×12で13.2万円の資金が余分に必要になってくるということです。

厚生労働省の簡易生命表によれば、2020年の65歳の平均余命は男性が20.05歳、女性が24.91歳です。

このデータから、男性は65歳以降、平均で20年、女性は25年生きるとします。

年間に必要な老後資金が13.2万円ですから、男性の場合は×20、女性の場合は×25した際に導き出される金額は男性264万円、女性が330万円です。

すなわち、独身の場合、男性は約260万円、女性は約330万円の老後資金が最低でも必要だということになります。

これらに加えて介護費用や葬儀費用、家のバリアフリーのリフォーム代がかかってきますので、少なく見積もっても老後資金として1,000万円は必要となってくるでしょう。

夫婦の場合

夫婦世帯の場合、同じ総務省発表の2020年「家計調査報告(家計収支編)」によれば、65歳以上の夫婦のみの家庭の場合で、月の消費支出額から社会保障費を含めた実収入を引くと約4400円が月々の生活費で不足する計算になります。

年間では、4,400円×12カ月で52,800円が年間の老後資金として必要となります。

同じように男女の平均余命でかけて計算すると、男性の場合は52800×20年で105.6万円、女性の場合は×25年で132万円が老後の夫婦世帯に必要な資金の平均です。

これらに加えて介護費用や葬儀費用、家のバリアフリーのリフォーム代がかかってきますので、少なく見積もっても老後資金としてやはり1,000万円は必要となってくるでしょう。

終の棲家の現状と問題点

終の棲家の現状と問題点終の棲家は、一種の理想としての最後の場所ではありますが、実際は現実的な問題について考えなければなりません。

どういう場所を終の棲家にするにしても、その場所ごとに特有の問題点があります。

その問題点を鑑み、自分の気持ちを確かめたうえで、どの場所を終の棲家にするのか決めていくのが正しいプロセスです。

ここでは、代表的な終の棲家として、自宅、病院、そして老人ホームの3つを上げ、それぞれの現状と問題点について掘り下げていきます。

自宅の場合

自宅を終の棲家として住み続ける場合、まずメリットとして考えられることとして、住み慣れている点と愛着を持てる点を挙げることができるでしょう。

親しい近所の人との交友関係を続けることもできますし、住宅ローンを払い終えていれば、住宅にかかる費用を節約することもできます。

一方で、自宅を終の棲家にした場合、将来的に問題が生じる可能性もあります。

まず、老朽化によってリフォームの必要性が生じる恐れがある点です。

自宅の築年数にもよりますが、人生100年時代と考えれば、終末を迎えるときは自宅も老朽化しているかもしれません。

老朽化した自宅をそのまま残せば、子供に負担を強いることにもなりかねず、家族間の大きな火種にもなり得るでしょう。

また、介護が必要になった場合、自宅がバリアフリーに対応していなければ、自分や家族に大きな負担をかけてしまうことになります。

それだけではなく、バリアフリーに対応していなかったことが原因で重大な事故が発生してしまう恐れもあります。

そのため、自宅を終の棲家にする際は、リフォームや増築を検討するなど、あらかじめ家族と話し合っておく必要があるでしょう。

病院の場合

病院を終の棲家とする場合、自宅に関する問題点は解決できるかもしれません。

病院ならバリアフリーも整っているので、家族に介護の負担をかけたり、事故を起こして体を壊したりする心配もそこまで考えなくても良いでしょう。

また、高度な医療ケアが受けられたり、病気などについて相談できるドクターが身近にいる点は安心な老後の生活を保証してくれるものでもあります。

しかし、その分入院費や治療費といった費用負担が大きいという側面が病院にはあります。

高度な医療を受けるにしても、費用面の問題で子供に迷惑をかけてしまうかもしれません。

また、面会時間が限られるなど、家族と自由に会えない場合がある点にも留意が必要でしょう。

家族との時間を大切にしたいという場合は、終の棲家として十分な機能を果たしてくれないかもしれません。

老人ホームの場合

老人ホームなどの施設に入所する場合、自宅で生活するより快適な老後を送ることもできるでしょう。

特に単身の高齢世帯の場合、自宅だと一人で生活をすることになり、食事の用意や日々の家事に疲弊してしまう人もいるかもしれません。

施設に入所すれば、そういう準備は施設のスタッフがやってくれるので、生活の負担が減って充実した生活を送ることができるはずです。

もちろん、専門的な介護を受けられる点も施設の利点だといえます。

ただ、生活の負担が減る一方、病院と同じように費用の負担は大きくなるのが老人ホームの問題点です。

老人ホームに入所すれば相応の利用費が発生するため、自分で払うか家族に払ってもらうかという問題が生じます。

配偶者が自宅で元気に暮らしているという場合は、施設と自宅の両方で費用が発生することになり、さらに大きな費用負担の問題に直面することになるでしょう。

また、病院と同様、面会時間に制限ができたり、就寝時間などが決められていたりして、自分の自由に過ごす範囲が狭くなる点も問題点のひとつです。

終の棲家の改善策と対策

終の棲家の改善策と対策どの場所を終の棲家に選ぶにせよ、それぞれ問題点があります。

快適な終の棲家を手に入れるためには、そうした問題点を解決できる方策を探ってみることが大切です。

そこでこの段落では、自宅、病院、老人ホームそれぞれを終の棲家とする場合、どういう改善策や対策があるのかを探っていきます。

自宅の場合

どういう場所で過ごすにしても、金銭面の問題はつきまとうものです。

自宅の場合でも、リフォームやバリアフリー対応などで費用が必要になる場合があるでしょう。

バリアフリー対応へのリフォームには、家の構造によってかかってくる費用も変わってきます。

バリアフリー化を検討するなら、まず家の構造を把握し、どれだけの予算が必要なのかしっかり理解しておくことが大切です。

もし、資金面で何らかの必要が生じた場合は、リバースモーゲージを利用してみるのもひとつの手です。

リバースモーゲージとは、持ち家を担保にしてお金を借り入れることができる仕組みのことです。

担保にした持ち家は、本人の死後不動産として処分され、その費用で借入金が返済されます。

リバースモーゲージの特徴は、担保に入れた自宅に住み続けながら借り入れできる点です。

自宅を終の棲家とする場合でも、問題なく借り入れができるので、自宅の老朽化などで資金が必要になった場合でも無理なく資金を用意することができます。

自分の持ち家が対象物件なのかどうかだけでもチェックしてくと良いでしょう。

自宅をバリアフリー対応にリフォームする際は、介護保険や助成金制度を利用するという手もありますね。

介護保険には、自宅をバリアフリー改修する際に助成金を受け取れる制度があります。

「要介護認定を受けている」など、条件もありますが、制度を利用すれば回収費用を補助してくれるので、金銭面の負担を減らすことが可能です。

また、自宅で受けられる介護サービスにはどのような種類があるのか、詳しく知っておくことも大切です。

居住地域の包括支援センターなどに相談してみて、実際に介護が必要になる前に具体的な情報を仕入れておけると安心です。

病院の場合

病院を終の棲家にするにも、やはり金銭面の問題を解決しなければなりません。

特に入院費は高額になる場合が多いため、生活費を大きく圧迫してしまうでしょう。

もし高い入院費を少しでも減らしたいなら、医療保険を活用するという手もあります。

加入している医療保険の条件を満たしていれば、長期間の入院でも自己負担額をカバーできる場合があります。

また、病院を終の棲家と決めた場合は、自宅を売却して資金を作っても良いでしょう。

売却できれば大きな資金源となり、終の棲家での生活が安定したものになります。

とはいえ、平均寿命が伸びて老後の生活も長くなっている中、自宅を手放してしまうのは何かあった際に不安なものでもあります。

もしものときのために、戻る場所は確保しておきたいところでしょう。

その際は、先ほどもお伝えしたリバースモーゲージの利用がおすすめです!

自宅をそのままにまとまった資金を借り入れられるので、その後の身の振り方にも大きな自由を与えてくれます。

夫婦の場合は片方が自宅で過ごすなど、戻る場所を確保しておけば、病院での安心した生活にもつながります。

老人ホームの場合

老人ホームを利用する場合は、介護保険を活用して利用費を減らしましょう。

介護保険は要介護度に応じて支払われる保険料に上限が決められています。

その上限までの金額が、介護サービスを受けたときに支払われるため、原則として1割の自己負担額で介護サービスを受けられるようになります。

ただし、入所する老人ホームによっては、介護保険だけでは費用を賄えない場合もあるでしょう。

その場合は、やはり自宅の売却などを視野に入れる必要があるかもしれません。

とはいえ、老人ホームに入所する場合も、戻る場所は確保しておいたほうが良いです。

リバースモーゲージの利用も考え、自分に最適な暮らし方を模索することが大切です。

病院や老人ホームにはソーシャルワーカーもいます。

ソーシャルワーカーは幅広い支援や具体的な調整をしてくれるので、困ったときには頼ってみても良いでしょう。

家族みんなが幸せになれる終の棲家を見つけよう

家族みんなが幸せになれる終の棲家を見つけよう長い老後生活を豊かに過ごすためには、快適な環境が何より不可欠です。

しかし、自分の気持ちだけで最後の環境を整えることはできません。

子の世代、孫の世代のことも考え、家族全員が幸せになれる終の棲家を見つけましょう。

また、終の棲家を検討する際には、今回お伝えしたリバースモーゲージの利用も併せて検討するとよいでしょう。

納得のいく形で、自分が快適に暮らせる棲家を探してくださいね。

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